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自己破産するための条件

 ここでは自己破産申立て手続きをするための条件について解説します。こちらのページでまず自分が自己破産できるかどうか判断してください。
 なお、昨年、全国の自己破産申立てのうち、約9割が同時廃止事件(自分名義の土地や建物など、めぼしい財産を持っていない方がとるべき自己破産手続きのこと)ですので、同時廃止手続きの場合を例として1つ1つ詳細に解説していくことにします。

どんな人が自己破産できるか

支払不能の状態であること

 自己破産をするためには、支払不能の状態でなければなりません。支払不能の状態とは、自己破産の申立人の借金の額や収入を考慮して、裁判所がもう返済していくことが無理だと判断した状態です。簡単に言えば、これ以上返済を続けていく事が不可能な状態のことです。借金の額が300万円で収入が手取りで15万円の場合だと、どう考えても返済していくことができませんので、支払不能の状態だと判断され自己破産できることになります。より詳しく説明しますと、現時点の自己破産申立人の借金の平均金利を年27%程度として、借金の額が250万円あったとします。この場合、毎月の利息は、250万円×27%÷12ヶ月=5万6250円と、6万円弱になってしまいます。つまり、単純に言えば毎月6万円の利息を支払い続けていても、借金は減らないとうことです。一方、月々の手取収入が、仮に20万円程度だったとしたらどうでしょう。ここから家賃や生活費、子供の養育費などを差し引いた金額は、6万円に満たないケースがほとんどではないでしょうか。そうであれば、このケースでは、ほかに特別な収入や資産でもないかぎり、支払いが不能であるといわざるをえないと考えられるわけです。平均的な収入の会社員の場合だと支払不能の状態(借金をどうしても返せない状態)かどうかの分岐点は借金の総額が200万円を超えるぐらいになると思われます。もちろん、扶養家族が多い場合や生活保護を受けている場合などは、そういった事情を考慮して判断されることになります。支払不能の状態であるかどうかの判断に迷った場合には、事前に専門家に相談してから手続きを進めたほうがいいでしょう。

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免責許可と免責不許可事由について

 自己破産の手続きは、自己破産の申立てをすることによって、裁判所から免責の許可をもらって、初めて借金が全てなくなります。しかし、裁判所に自己破産の申立てをすれば、誰でも免責の許可が下りるわけではありません。例えば、財産を隠して自己破産の手続きをしたり、裁判所に対して虚偽の書類を提出するなどの破産制度を悪用しようとする人や、ギャンブルなどの浪費で借金を作った人に対しては、自己破産の申立て手続きを取消したり、免責が許可されなくなります。破産法では、免責を受けることができない事由を、今挙げた例以外にもいくつか用意しており、それを免責不許可事由といいます。

[1] 免責不許可事由について

 自己破産の手続きは、申立てをして裁判所から免責の許可をもらって初めて借金が全てなくなります。しかし裁判所に申立てれば誰でも免責の許可が下りるわけではありません。以下の免責不許可事由に該当する場合は原則として免責の許可が下りません。しかし、必ず免責を得られないという事ではありません。裁量免責や一部免責という運用も増えています。裁量免責と一部免責については、次にある裁量免責についてと一部免責についてをご覧になるか、司法書士などの専門家に質問してみてください。もし自己破産手続きをしようと考えている方で、免責不許可事由がある場合は、事前に専門家に相談してから手続きを進めたほうがいいでしょう。

1. 浪費やギャンブルなどで、著しく財産を減少させたり、過大な債務を負担したとき

 買い物、海外旅行、ギャンブルなどで借金を作った場合です。この場合、必ず免責を得られないということではありません。ギャンブルによる借金でもそのギャンブルで借りたお金の返済のために、サラ金などから借金をすることにより多額の債務を負うようになった場合には免責不許可事由に当たらない可能性があります。買い物や海外旅行も免責不許可事由にあたりますが、必ず免責を得られないという事ではありません。裁判所より裁量免責や一部免責という運用も増えています。免責不許可事由がある場合は、事前に専門家に相談してから手続きを進めたほうがいいでしょう。免責不許可事由については資料のページの[免責不許可に関する判例]を、裁量免責と一部免責については次にある裁量免責についてと一部免責についてをご覧になってください。

2. すでに返済不能の状態なのに、偽って借金をしたり、クレジットで商品を購入したとき

 自己破産をすることがわかっていて、新たに借金をした場合やクレジットカードで、家電製品、自動車などを購入した場合です。この場合、必ず免責を得られないという事ではありません。裁判所より一部免責(借金の一部以外に免責が許可されること)という運用も増えています。このような免責不許可事由がある場合は、事前に専門家に相談してから手続きを進めたほうがいいでしょう。

3. 高額な財産を隠したり、壊したり、債権者に不利益に処分したとき

 土地や建物など不動産を所有している方が、自己破産申立ての直前に不動産の名義を変更して申立てた場合や、クレジットカードで家電製品、新幹線のチケットなどを購入して売却した場合です。ローンで買った商品をローンの途中にもかかわらず売ってしまった場合は債権者に対する詐欺罪に当たる可能性があり、免責が受けられないことがあります。なお、このような免責不許可事由がある場合は事前に専門家に相談してから手続きを進めたほうがいいでしょう。

4. 既に支払不能状態にあるのに特定の債権者にだけ支払ってしまったとき

 支払不能の状態で特定の債権者だけに返済しているような場合には、債権者の平等に反する事になって免責不許可事由にあたってしまいます。しかし、せっかく勇気を出して自己破産の申立てをしようと準備しているときに、一部の債権者が職場に訪れたりするなど、強引な取立てをしてくるために仕方がなく支払わざるを得ないという状況も少なからずあるようです。このような場合には、司法書士など専門家に依頼されたほうがよいでしょう。依頼を受けた司法書士などの専門家が、自己破産などの債務整理の手続きを受任すれば、受任後、債務者に対して取立て行為をしてはいけないという規制が働きますので、依頼人は債権者からの厳しい取立てから解放されます。

5. 過去7年以内に自己破産申立てをして免責を得ていた場合

 過去7年以内に免責を受けていたとしても、必ず免責を受けられない訳ではありません。事情によって異なりますが免責が許可される場合もありますし、一部免責の許可が下りる場合もあります。詳しくは司法書士などの専門家に相談してください。

6. 一部の借金を除いて自己破産の申立てをしたとき

 自己破産の申立ては借金全てを対象とした手続きになります。例えば、銀行・サラ金・商品の分割払いの利用分と、借金があった場合その全てが自己破産の対象になります。商品を返したくないからといって、商品の分割払い利用分だけを除いて自己破産することはできません。

 免責不許可事由に該当する場合は原則として免責の許可が下りませんが、必ず免責を得られないという事ではありません。詳しくは事情により異なりますので、司法書士などの専門家に相談してみてください。

[2] 裁量免責について

 平成17年1月1日の破産法改正において、旧破産法では免責不許可事由あっても裁判官が個々の破産事件を総合的に判断してなされていた裁量免責が、新破産法では免責不許可事由がある場合でも裁判官の裁量で免責が許可される裁量免責について明文化されました。免責がおりるかどうかは、その方によってお金を借入れた事情や生活状況がそれぞれ異なりますので、免責不許可事由があったとしても総合的に判断されるものです。そのためギャンブルなどの浪費で借金を作った人など、免責不許可事由があるとしても必ず免責がおりないということではありません。事情によっては裁量免責が降りる可能性は十分にあります。
 なお、新破産法では、自己破産の申立て後には差押さえなど法的な手続きは効果を失うことになります。そのため債権者としては、今までの旧破産法の時とは異なり訴訟の提起などをしても無駄になる可能性が高いので、新破産法では実際に訴訟をしてくる業者はほとんどなくなると思います。自己破産を真剣に考えている方にとっては、平成17年1月1日の改正破産法により自己破産制度は今まで以上に利用しやすくなったと思います。

[3] 一部免責について

 一部免責というのは免責不許可事由にあたる場合でも、裁判官の裁量で、例えば300万円の借金のうち、30万円を自分で積み立てて債権者に支払えば、残りの270万円については免責を許可するというものです。この一部免責という制度は運用が増えてきていますが、その基準については破産法で明文化されているわけではなく、裁判所や裁判官の裁量によるところが大きく、不明瞭な部分もありますので注意をしてください。そのため一部免責が許可される可能性があるかどうかは個々の事例によって異なりますので、免責不許可事由にあたる方で不安のある方は一度、司法書士などの専門家の意見を聞いてみたほうがいいと思います。

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