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自己破産のデメリット・問題点

 借金で生活が困難になってしまい、自己破産の申し立てをしようかどうか考えたとき、まず気になるのは自己破産することによって生じるデメリットや問題ではないでしょうか。しかし、自己破産の手続きは皆さんが考えられているほどのデメリットはありませんし、問題点も解決できることがほとんどです。以下にデメリットと問題点について詳しく解説しました。これを読んで自分にとって本当に不利益な手続きであるかどうか確かめてみてください。

自己破産のデメリット

 現在、支払不能の状態にあって、免責不許可事由にほとんど該当しなければ、自己破産の手続きをすることが可能です。しかし、自己破産の手続きは借金をゼロにできますが以下のデメリットがあります。

自己破産のデメリットその[1] 債権者による取立て

 借金を返済することが困難になってきた段階で、債務者にとって1番辛いことは債権者からの取立て行為ではないでしょうか。債権者からの過酷な取立てを止めるには2つの方法があります。

1.「裁判所に自己破産申立てをする」

 裁判所へ自己破産の申立てをすると、債権者は取立てと訴訟を提起することがことができなくなります。自己破産の申立てさえ済めば債権者の取立て行為は規制されますので、自己破産の申立てを決意したのであれば早急に手続きを行いましょう。ただ、自己破産の手続きに入ってから申立てまでに時間がかかってしまうと債権者は無理な取立てや支払督促などの訴訟の提起をしてくる可能性が高くなります。また、債権者の中には専門家に依頼していないと分かると、かなり厳しい取立て行為をしてくる業者もあります。自己破産を決意したのであれば可能な限り早急に自己破産を申立ててしまいましょう。

2.「司法書士などの専門家に自己破産などの債務整理を依頼する」

 自己破産などの債務整理の手続きを司法書士などの専門家に依頼した場合には、多重債務者がどんな状況にあっても、各債権者は依頼人に対して直接取立てをすることができなくなります。依頼を受けた司法書士などの専門家は、自己破産などの債務整理の手続きを受任した旨の通知を、各債権者に送付して各債権者がその通知を受取った時点から、依頼人は債権者からの厳しい取立てから解放されます。

自己破産のデメリットその[2] 高額財産の処分

 自己破産の手続きはマイナスの財産を全てゼロにしますが同時にプラスの財産もゼロにするデメリットがある手続きです。しかし全ての財産が処分されるわけではありません。高額の財産のみ(ほとんどは不動産のみ)です。平成17年1月1日施行の新破産法により処分規定が変更され、処分(査定)価格がトータルで99万円以下の財産については処分の対象外になりましたので、他の財産を含めた額が99万円以下であれば所有財産を残すことが可能になりました。そのため裁判所によって取り扱いが多少異なりますが、高額財産として処分されるのは、ほとんど不動産のみです。具体的には次のとおりです。

1. 不動産

 マイホームを持っていて、そのマイホームを守りながら債務整理手続きをするのであれば、民事再生を選択すべきです。民事再生はマイホームを守りながら借金の整理が可能です。詳細については自己破産以外の解決方法のページの[民事再生]をご覧になってください。不動産を所有している方が自己破産を申立てると、原則として裁判所から選ばれた破算管財人管財人によりその不動産が処分換金され各債権者に分配されることになります。破産管財人が選任された場合は、裁判所に納付する予納金が50万円程度かかり、弁護士などに依頼した場合の手続き費用に関しても相当高額になります。また、申立人の不動産の名義を変更して申立人が不動産を所有していないことにして申立てをした場合は、免責不許可事由に該当するだけではなく詐欺行為として刑事責任を問われる可能性もありますので注意が必要です。

2. 自動車

 処分の対象になります。しかし処分(査定)価格がトータルで99万円以下の財産については処分の対象外になりましたので、他の財産を含めた額が99万円以下であれば自動車を残すことが可能です(裁判所によっては扱いが異なる場合があります)。なお、ローンで購入した自動車はローン会社が所有権を留保している場合があり、その場合は、その自動車の価値にかかわらず車をローン会社に引き渡さなければなりません。

3. 生活必需品

 処分されません。例えば、ベット、テレビ、テーブル、冷蔵庫、洗濯機、電子レンジなど。詳細は自己破産の資料のページの[差押禁止財産]で確認してください。

4. 株券・ゴルフ会員権

 処分の対象になります。ただし処分(査定)価格が他の財産を含めた額とあわせて99万円以下であれば処分されません。

5. 生命保険

 処分の対象になります。ただし自己破産を申立てる時点で生命保険の解約返戻金がある場合であって、解約返戻金が他の財産を含めた額とあわせて99万円以下であれば処分されません。

6. 退職金

 自己破産を申立てる時点で退職金の支給額(支給予定額)が160万円以上(この額は裁判所によって多少異なる場合があります。)ある場合には、裁判所からある程度の額を債権者に分配するように判断される場合があります

7. パソコン、高価なテレビ

 処分の対象になりません。パソコン、高価なテレビなどでも、ほとんどの場合は裁判所から処分して各債権者に分配するように判断されることはありません。ただ、ローンで購入した場合で所有権がローン会社のものになっていれば、ローン会社に引渡すことになります。

 上記のように、ある程度財産がある場合は自己破産の申立て時に問題になるケースがありますので、事前に司法書士などの専門家に相談してから手続きを進めたほうがいいでしょう。逆に、同時廃止事件(自分名義の土地や建物など、めぼしい財産を持っていない方がとるべき自己破産手続きのこと)の場合は、財産を処分されるデメリットを考慮する必要はほとんど無いと言えるでしょう。

自己破産のデメリットその[3] 職業・資格の制限

 自己破産の申立てをした場合、警備員や弁護士、会社の役員などの一定の職業・資格などに一時的に就けなくなるデメリットがあります。具体的には以下の職業・資格などなりますが、ここで気を付けて欲しいのは一生その職業・資格などに就けなくなってしまうという事ではありません。申立てから免責までの約4ヶ月間の間だけ職業・資格などの制限を受け、自己破産の手続きが終われば就業・資格制限のデメリットはなくなります。

1. 他人のお金を扱う業種

 保険外交員(保険料を集金する仕事です。保険営業職ではありません)、警備員、卸売業者、質屋など

2. 資格が絡む業種

 公認会計士、不動産会計士、弁護士、行政書士、司法書士など

3. 経営者関係の業種

 株式会社の取締役、監査役、合名会社、合資会社の社員、NPO理事など

4. 私法上の資格制限

 後見人、保証人、遺言執行者など

 詳細が気になる方は、[自己破産をすると一時的に就けなくなる職業・資格一覧](新しいウィンドウで開きます)に詳しく紹介していますのでご覧になってください。

自己破産のデメリットその[4] 官報・破産者名簿への記載

 債権者名簿というのは、市区役所などで管理しているもので、一般の方が見ることはできません。プライバシーに関するものですので、当然、非公開で、一般に公開される事は絶対にありません。破産者名簿には破産宣告を現在受けているか受けていないかだけが記載されています。申立てから免責までの約4ヶ月間の間だけ破産者名簿に記載され、免責を受けたあとは抹消される事になります。官報というのは、政府が発行している機関紙で、一般の新聞とは違って普通の書店には置いてありませんし、普通の人には縁のないものです。したがって破産の事実を知ることができるのは事実上、債権者、裁判所、自己破産手続きの依頼を受けた司法書士などの専門家だけです。なお、破産者名簿に関してよくある誤解ですが、戸籍や住民票に破産した事が記載される事は一切ありませんし、選挙権がなくなるというような事も一切ありません。自己破産手続きを考える上で官報・債権者名簿への記載のデメリットは気にする必要はないでしょう。

自己破産のデメリットその[5] 信用情報機関への登録

 自己破産をすると信用情報機関に、そのことが事故情報として登録されるデメリットがあります。一般にブラックリストに載るといった状況になりますので、自己破産後は銀行などの金融機関からの借入れやクレジット会社のカードを作り利用することはできなくなります。この期間は、だいたい7年ぐらいではないかと思われます。この期間を過ぎれば、またクレジットやローンを利用することができるようになります。ただし、この期間は法律的なものではなく、それぞれの金融機関の会社内部の規定に基づくものなので、いつから利用できるかは実際に申し込んでみないとわかりません。ただし、クレジットカードは作れませんが、銀行等のキャッシュカードはもちろん作れますので金融機関からの振込み、引き落とし等は可能です。そのため預貯金などは自由にすることができます。

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自己破産の問題点

 自己破産を手続きをする際に、以下のような問題点があります。これらの問題点は決して解決できないということではありません。司法書士などの専門家に依頼することにより、または、迅速に自己破産の申し立てをすることによって解決することができます。

自己破産の問題点その[1] 自己破産することを会社に知られたくない場合

 原則として債権者が申立人の勤めている会社宛てに、申立人が自己破産することを通知することはありませんので、ご自分で言わないかぎり会社に知られる可能性は少ないと思います。しかし、勤務先にも取立ての電話はいくことになりますので、どうしても会社に知られたくない場合は、ご自分で手続きをせずに司法書士などの専門家に依頼することをお勧めいたします。司法書士などの専門家に依頼した場合には、各債権者は依頼人に対して勤務先への連絡を含む、直接取立てをすることができなくなります。依頼を受けた司法書士などの専門家は事件を受任した旨の通知を各債権者に送ることになり、各債権者がその通知を受取った時点から勤務先への取立ての電話はなくなります。

自己破産の問題点その[2] 自己破産することを家族に知られたくない場合

 自己破産の申立てに必要な書類の中に、同居人の収入を証する書面を提出する関係上、家族に内緒で自己破産をすることは簡単ではありません。ご自身で自己破産申立てを考えていらっしゃる方は、家族に事情を打ち明けて家族が協力し合って借金の整理をしていくことをお勧めいたします。しかし、債務整理に強い経験豊富な司法書士などの専門家であれば、裁判所によっては同居の家族に知られることなく極秘に手続きを進めるこもと可能です。どうしても同居の家族に知られたくない場合は、ご自分で手続きをせずに司法書士などの専門家に依頼することをお勧めいたします。

自己破産の問題点その[3] 保証人が付いている債務がある場合

 自動車のローンなどのように債務の中に保証人が付いている場合は、自己破産するとご自身の借金はゼロになりますが、保証人に対し支払いの請求がいくことになります。自己破産は一部の債務を除いての手続きはできませんので、住宅ローンや保証人が付いている債務を除いて自己破産の申立てはできません。事前に事情を話して、納得してもらってから自己破産の申立てをすることをお勧めいたします。なお、保証人に対する債権者からの一括請求を避けて、保証人に分割払いで債権者に支払ってもらっていくことも場合によっては可能です。どうしても保証人に対して請求されるのが困る場合には、他の債務整理の方法を選択しなければなりません。

自己破産の問題点その[4] 違法な取立てに対する対抗策

 まず、自己破産を申立てるまでの間は債務者本人に対しての電話による取立てと、債務者本人の自宅への訪問による取立ては違法ではありません。特に、自己破産の手続きに入ってから申立てまでに時間がかかった場合には債権者は無理な取立てをしてくる可能性が高くなります。債権者側としては借金の返済もされないで、なおかつ自己破産などの法的な手続きもされないといった状態だと会社内部での処理を行うことができないからです。また、債権者の中には専門家に依頼していないとわかると、かなり厳しい取立て行為をしてくる業者もあります。司法書士などの専門家に依頼した場合には、各債権者は依頼人に対して直接取立てをすることができなくなります。依頼を受けた司法書士などの専門家は事件を受任した旨の通知を各債権者に送り、各債権者がその通知を受取った時点から依頼人は債権者からの厳しい取立てから解放されることになります。なお、自己破産の申立て後は、本人に対する取立てを含め、すべての取立ては禁止されていますので、債権者からの取立て行為はまったくなくなります。しかし、中にはそれを知っていて連絡してくる業者もないとはいえません。貸金業の登録している業者であれば、自己破産の申立て後の取立てが貸金業法規制法に違反しているのを知っているので、その旨を伝えれば、そういった取立てを続けることはないでしょう。ただ、闇金融と呼ばれる未登録の業者に関してはこの限りではなく、違法な取立てなどによる被害があとを絶たないのが現状です。闇金融が債権者の中にいる場合にも必ず司法書士などの専門家に依頼するようにした方がいいでしょう。

自己破産の問題点その[5] 債権者から訴えられた場合

 自己破産の申立てまでの間は訴訟の提起などの法的な手続きは認められています。とくに自己破産の手続きに入ってから申立てまでに時間がかかった場合には債権者から訴えられる可能性が高くなります。債権者側としては借金の返済もされないで、なおかつ自己破産などの法的な手続きもされないといった状態だと会社内部での処理を行うことができないからです。結局のところ、裁判によりどんな判決が下されようが自己破産の申立人に債務を支払う能力はありません。業者もそのことは理解しており、裁判のような威嚇行為で、うまく和解に持ち込み返済させるなり債務者の家族や親類に返済してもらうことなどを狙っている場合もあります。しかし自己破産の申立てさえしてしまえば、債権者から訴えられていても、給料などが差押えられそうでも、その効果は失われます。訴訟は自己破産を申立てたことによって中断し、給料などの差押えも回避されます。そのため訴訟の提起などをしても無駄になる可能性が高いので、実際に訴えてくる債権者はほとんどいないと思いますが、もし訴えられた場合は一般の方では対処のしようがないと思います。その場合は司法書士などの専門家に依頼をして、早急に自己破産手続きを進めていくことをお勧めします。

自己破産の問題点その[6] 支払督促が届いた場合

 支払督促とは、裁判所が債務者に対して債務の支払いをしなさいという督促です。通常の訴訟をする場合と違って、債権者の一方的な意見だけを聞いて行われるため、通常の訴訟のように時間と費用がかからないので、業者がよく使う法的手段です。支払督促の申立てがあると裁判所から通知が届き、その通知が来てから2週間が経過すると、債権者は債務者の財産(給与など)に対し差押えができるようになります。支払督促に対し異議申立てをすることができれば、通常の訴訟に移行していきます。通常の訴訟に移行した場合は、判決がでるまでに時間がかかりますので、司法書士などの専門家に依頼して自己破産手続きを行えば、給料などが差押えられる前に自己破産の申立てが可能だと思います。

自己破産の問題点その[7] 違法な債務整理(ヤミ金について)

ヤミ金や詐欺に注意を!

 テレビや新聞などでも報道されるようになりましたが借金に困っている人をターゲットにした悪質な業者がいます。新聞の折込広告、スポーツ新聞、電話ボックスに配布されたチラシやダイレクトメールなどで、「借金の整理いたします」「借金をまとめませんか」といった広告を目にすることがありますが、これらは、「整理屋」「買取屋」「紹介屋」と呼ばれる業者のおとり広告です。この悪質業者はヤミ金融、ヤミ金などと呼ばれ高額な利息を取ることで有名ですが、最近ではそれだけでなく弁護士などの専門家の名を騙り、債務整理の依頼を受け、口座にお金を振り込ませて騙し取ってしまうというケース(さらに提携弁護士と呼ばれるサラ金とつながりのある専門家もいます!)まであります。そういったケースがあれば必ず司法書士会や弁護士会に確認をとるようにしましょう。またこれらを利用した場合には自己破産手続きの中で最も重要な免責許可を受けられなくなる可能性もあります。
 以下に悪質業者の例を紹介しておきます。

整理屋 …
チラシやホームページなどで「債務整理します」「債務の一本化」などと宣伝し、多重債務者を集め、高額の手数料を取り債務整理をしますが、結局のところ債務整理は行われず、債務者は一層の借金地獄にはまる場合がほとんどになります。悪質なものになると実在の弁護士の名義を借りて整理を引き延ばして取れるだけお金を騙し取るというケースまであります。
買取屋 …
コーチ屋とも言います。債務者のクレジットカードで、家電製品、新幹線のチケットなどを大量に購入させて、債務者からこれらの商品を定価の30%〜40%で引き取るというやり方です。債務者は一時的には現金が手に入りますが、いずれクレジット会社から商品価格の全額の請求がくることになり、結局のところ借金を増やすことになります。この場合はクレジットカード会社に対して詐欺に当たるとして免責が受けられなくなります。
紹介屋 …
「借金の多い方大歓迎」「どこへ行っても借りられない人大歓迎」などと宣伝し、大手消費者金融から借りられなくなった債務者に対し、自分では融資は一切せずに、融資をしてくれる他の業者を紹介して、高額な紹介料を取っている業者です。紹介屋は自分の紹介で融資してもらえたように話しますが、実際は何もせず、ただ単に審査の甘い業者を知っているだけなのです。この場合も結局のところ借金を増やすことになります。
携帯金融 …
連絡先の電話番号が携帯電話の業者のことです。ダイレクトメールやホームページなどで「ブラックの人大歓迎」「当社なら貸します」など勧誘してきます。消費者金融業を営むためには、金融庁や各都道府県知事に貸金業の登録をしなければなりませんが、貸金業の登録業者は店舗の連絡先を携帯電話にすることが禁止されています。問い合わせが携帯の番号である場合、必ず超違法金利の闇金です。この場合も借金を倍増させることになります。どんなに苦しくても絶対手を出してはいけません。まずは司法書士などの専門家に相談してください。

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